花と向き合うためのスィッチ

今回の花展への参加が決まってから、初日までの時間はあっという間に過ぎていきました。
花形の選択、花器の決定、そして花材との出会い – それら全てが一つの旅でした。

季節の移り変わりと共に、お稽古を重ね、自分の中に花のイメージを作り上げていく作業を続けてきました。
自宅でも、花と向き合う時間を大切にし、道すがら目に入った花屋に飛び込み、新しい花材を探す冒険もありました。

こうして花展本番までの時間を振り返ると、森先生のもとで6年間お稽古を続けてきた自分が、
どれほど受け身の姿勢であったかを実感しました。

そして、同門の先輩方からの援助を受けながら、「花展は皆で作るもの」という森先生の教えの真意を深く理解することができました。
この経験全体を通じて、作品の評価を超えたところで、華道の奥深さと喜びを改めて認識しました。
これからもこの道を歩んでいくという覚悟が芽生えました。

最も大きな収穫は、花と向き合うためのスイッチが入ったことでした。
これこそが、今回の花展への参加から得た最も大切な教訓と成果です。

宮師雄一

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