森 由華(職位 副総華督)
「 感謝の推し 呼応の萌え 」
花形 立花新風体
出会いに 感謝して
今年も あなたを
少しずつ 推し続けたい
私たちの呼応が 萌え
新しい輝きを 放つ
そんな 優しい奇跡に
たくさん 出会える
一年と なりますよう
本年も 一緒に
花を いけましょう
令和五年の歳神様をお迎えする松に池坊華道の弥栄を祈念し、高潔な君子にたとえられる四君子の花「梅 竹 蘭 菊」を取り合わせ立花新風体としました。
「 雪香 」
花形 立花新風体
梅の生花にあわせた「四海波 しかいなみ 」という花器は、四方に遠く穏やかに広がる海を表し、世界平和を願う気持ちがこめられています。
厳しい冬から、春に向かって最も早く花ほころぶことから「百花の魁」と呼ばれる梅をいけて、地球上の全ての命が生かし合いともに和やかにと願いました。
薙野 直子(職位 正教授二級)
「 謹賀新年2023 」
花形 立花正風体
花材 水仙・千両・シャガ
寒さに向かう時季に芽を出し成長、
豊かな香りと共に厳冬に花を開く水仙の、
その気高き姿を冬季の花の最上と賞美し、
これを立花・生花に写し求め、
脈々とその美を受け継いできた先人達。
まさにその萌えに、
敬意を込めて水仙一色を倣い立調しました。
迎えた新年が、静謐で幸多い年でありますようにお祈りいたします。
村田 康子(職位 正教授二級)
「 Revue of Flowers -小さな夢の続き- 」
花形 自由花
花材 バラ・オンシジウム・ライムポトス・ブルースター・スイートピー・シログミ・ニューサイラン・アイビー
あけまして おめでとうございます
初めて宝塚歌劇を見たのは、5歳の時。母の隣に座る私の小さな体に真っ赤な薔薇の形のライトが走った瞬間、「私もここに入りたい!」と夢見ました。
それからも宝塚の舞台は、日本や様々な国の歴史・文学・音楽・舞踊・衣装など、たくさんのことを教えてくれました。
父に手を引かれ窓口まで前売券を買いに行った日比谷の劇場は新しくなりましたが、宝塚市にある大劇場と共に我が心の故郷。
綺麗!素敵!楽しい!はもちろんのこと、物語や登場人物に涙し、華やかなショーに励ましと力をもらい、人生の友のように今もなお、私の世界を広げてくれています。
大階段・シャンシャン・すみれ色・花組・月組・雪組・星組・宙組…と、大好きな宝塚歌劇への愛と感謝をこめて、いけばなに盛り込みました!!
これからも いけばな で夢を形にできるよう、精進してまいります。
今年もよろしくお願いいたします!
太田 由佳利(職位 正教授3級)
「 祈り 」
花形 立て花
花材 裏白・椿・木瓜・水仙・白髪松・赤芽柳
新春のお慶びを申し上げます
皆さまにとって2023年が良い1年でありますようとの祈りを込めて
紅白のおめでたい花材ばかりで素直に立てました
裏白が縁起が良いとされている理由の一つに
2枚の葉の間から年に1段ずつ茎が伸び、新しい葉をつけることから長く栄えることの象徴とされたという説があるそうです
私自身も今年1段成長し、また来年へと繋いでいきたいと思います
本年もどうぞよろしくお願い致します
五十嵐 美佳(職位 正教授3級)
「 Sparkle -星が降った日- 」
花形 自由花
花材 デンファレ・スイートピー・オブリザダム・エリンジウム・沖縄シャガ・スチルグラス・レッドウイロー
初春のお喜びを申し上げます。
今回、大好きな『君の名は。』をオマージュして自由花作品を生けさせていただきました。
作品の核となるティアマト彗星の落下、そしてムスビの概念、作品の舞台となる糸守湖をイメージした作品に仕上げました。
エキシビジョン撮影はリアル花展と異なり、いけばなだけでなく撮影のライティングまで作品の一部となることに面白さを感じます。
今回はカメラマンさんに協力していただき、作中の『カタワレ時』を一緒に表現してもらいました。
原作の美しさ、作品への愛が、このいけばなを通して少しでも伝わりましたら大変嬉しく思います!
『萌え』を表現することはとても楽しく、ワクワクする時間でした。
それと同時に愛をもっとたくさん伝えたい!という欲張りな気持ちや、愛が足りないのでは!?と不安になり作品を見返したり深く掘り下げたりする貪欲な時間にもなりました。
きっと何をするにしても、この『萌え』や『楽しい』という感情はすべての原動力になるのだと思います。
2023年『萌え』や『楽しい』ともっとたくさん出会える、ワクワクした一年にしていきたいです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
高槻 亮輔(職位 准教授二級華監)
「 泊船 -木瓜一種生- 」
花形 生花正風体
花材 木瓜
海外で日本文化の話になったときに、目の前のテーブルにあるフラワーアレンジメントを拝借して、池坊ではこのようにアレンジするのですよと実演すると「これもまた美しい!」という反応を示してくれます。
左右対称な西洋のそれに対して、私たちの華道は非対称の表現です。生花であれば、太陽との関係から、陰方と陽方が生まれ、必然的に非対称になります。詰め込む美に対して、削ぎ落とす美の表現とも言えます。そうなる理由を説明し、さらに公称で550年を超える歴史があることを補足すると、みな、目を丸くして驚きます。
仕事以外にも話の幅が拡がることで、一層仲良くなるという効果もありますから、ビジネスパースンこそ、華道を嗜むことを「推し」たいと思います。
華道を続けていて良かったと感じるのは、こういった時で、それ自体が私の「萌え」です。
海外と日本を行き来する日々が再開しました。準備を万端整えて、明日出帆する大きな船が港に静かに停泊する様子を表現した泊船。まさに、そのような気持ちを託しました。
藤井 崇之(職位 脇教授1級)
「 利休の心 」
花形 生花新風体
花材 シンビジウム・金明竹・センリョウ
今年のエキシビジョンテーマは『推し』『萌え』であった。私の『推し』は『千利休』である。言わずと知れた「わび茶」の完成者だ。お稽古で学んだ利休百首にある一句が心に残っている。「稽古とは一より習ひ十を知り十よりかへるもとのその一」という和歌である。「はじめての一に立ち返ることでより磨きをかけ、新しい発見をする」という意味だ。
新型コロナからの経済再開が始まる中、22年はロシアによるウクライナ侵攻、インフレの加速、米中対立の激化等、様々な出来事に振り回される日々となった。このような環境下、しっかりと地に足をつけ、基礎に立ち返り日々精進する自分自身でありたい。
そのような願いを込め、煌びやかなシンビジウム、スッと天に伸びる金明竹、縁起物のセンリョウを「主・用・あしらい」として生花新風体とした。奴雁をイメージした金明竹に守られたシンビジウム、コントラストをもたらすセンリョウのバランスをご覧頂きたい。
石黒 光(職位 脇教授2級)
「 新年月景 」
花形 自由花
花材 木瓜・椿・水仙・白髪松・大王松
推しの対象として、自宅に庭に咲き、家紋の花でもある木瓜を選びました。大きく開いた花が複数ついたものを使いたいところ生け込みのタイミングに合わせることが難しいと思われましたが、運よく作品の中心に用いることができました。椿と水仙も自宅に咲いていて好きなものなので、気に入っている花材を用いることができたのは幸いでした。花器が満月を表象しているため、もう少し花材を減らして空間を生かす構成にすることも考えられましたが、花器自体の個性が強いこともあり、やや賑やかな構成として結果的には良いバランスができたと考えています。新年の満月は松の内の7日なので月下の庭とも捉えられるかと思います。
宮谷 愛惠(職位 准教授一級)
「 愛し子 」
花形 生花新風体
花材 ウラジロ・ミニカトレア・木瓜
くるくると目まぐるしく表情を変え、
いつも両手を広げて駆け寄ってくる我が子
これからの人生、
あなたと一緒に同じものを見て、聞いて、
感じていく
素敵な毎日をありがとう
村山 ゆう子(職位 准教授二級)
「 吉祥! 」
花形 自由花
花材 水仙・ミニ胡蝶蘭・金明竹
古来より植物、動物、自然などに、長寿、豊穣、幸福、息災などの願いを込めて、特長を失わずに簡素化された吉祥文様。
並べられたモチーフから生まれるリズムに心地良さを感じ、単純だからこその美しさに魅了されます。出かけた先でふと目にしたら何か良いことがありそうで嬉しい。 吉祥文様との出会いを期待して、ここ数年控えていたお出かけが今年は増えるかもしれません。
森先生にも皆様にも佳きことの多い一年となりますように。
久末 香奈里(職位 准教授3級)
「 光輝く道 」
花形 自由花
花材 バラ・スプレーバラ・水仙(葉)・スチールグラス・カスミソウ・デザインワイヤー・ボールピック
新年あけましておめでとうございます。
昨年最も印象に残ったのは、プロテニス選手ロジャー・フェデラーの現役引退のニュースでした。スーパープレイで魅了してくれるだけでなく、人格者としても素晴らしい、テニスプレイヤーの中で最も大好きな選手です。特に4大大会での彼の試合をいつも楽しみにしていました。
本作品は「芝の王者」と呼ばれた彼のプレーをイメージ。 ウィンブルドン大会のコートで白いウェアを着たフェデラーが、円を描くような華やかなプレーで輝く姿を表現してみました。
プロテニスプレイヤーとしては節目となる年でしたが、彼の人生はこれからも光輝くだろうと確信をしています。一流といわれる方の生き方は容易く真似はできませんが、とても勉強になります。私も成し遂げたい道に向けて、ゆっくりでも一歩一歩進めれるよう、今年1年も過ごしていきたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
氏原 奈穂(職位 脇教授2級)
「 挿花百規の世界 」
花形 生花新風体
花材 南天・白椿・枝垂れ柳
皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年も光栄なことにインターネットエキシビションに参加することになりました。今回のテーマは「推し・萌え」ということで悩みましたが、挿花百規をイメージしたお花を活けることに。ああ、大それたことを…。巡回講座でこの本を知り、手に取ってみたら今まで知らなかった生花の世界、自由なようでいて、真・副・体の決まり事は守られている美しさにすっかり夢中になりました。
まったく同じことはできないけれど、せめてイメージしたお花をということで今回の作品です。ちなみに第四十五図をイメージしています。皆さんもぜひ、挿花百規をご覧下さい。
伊藤 浩(職位 脇教授3級)
「 幸運・好運 」
花形 自由花
花材 椿・胡蝶蘭・ピンポンマム・センリョウ・オキナワシャガ・オブリザダム
明けまして おめでとうございます
今回の作品は、お正月らしくて私の好きなお花達を主にしていけてみました。
そのお花達の花言葉は、
椿は、「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」
胡蝶蘭は、「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」
ピンポンマムは、「高貴」「君を愛す」「真実」「私を信じて」
センリョウは、「利益」「富」「財産」「裕福」「恵まれた才能」
と、とても花言葉には、縁起のいい言葉が並んでいてます。
その縁起のいい花言葉を持つ花達のパワーをもらい、今年が幸運『幸せの巡り合わせ』と、好運『好ましく進む』が訪れる素敵な一年になりますように。
安藤 正江(職位 脇教授3級)
「 新年推紅白 」
花形 生花新風体
花材 ボケ・ウラジロ・コチョウラン
新年の推しはやはり紅白です
年の瀬の「紅白」は源平の昔から戦の旗印でしたが
合戦も終わって年が明ければ祝賀の紅白
紅白の水引、紅白幕、紅白の餅や饅頭とおめでたい印です
赤の木瓜の花言葉は「早熟、先駆者」
白の胡蝶蘭は「清純、幸福が飛んでくる」
そして裏白は「長寿と心の潔白さ」の意味を持つとのこと
今年こそはコロナ、侵略、分断と対立とあらゆる戦いや争いが終わって
飢えに苦しむ子どもたちから孤立するおとしよりまで
老若男女、万人に安らかな日々が訪れ
紅白で祝うことができるよう祈っていけました
村上 千鶴子(職位 華掌)
「 パリコレ ランウェイ 」
花形 自由花
花材 バラ ・デンファレ・ダリア・かすみ草・カーネーション
パリコレのランウェイショーを見るたびに、モデルと衣装がお花に見えてきました。 様々な煌めく衣装を、色とりどりのお花に見立てて、華やかなかなお花のランウェイショーです。
坂本 帆奈美(職位 皆伝)
「 ささやかな幸福 」
花形 生花新風体
花材 白椿・ボケ・かすみ草
新年明けましておめでとうございます。
控えめなかすみ草がいることで成り立つ関係性に、はっと驚かされる思いでした。目の前にある何気ない日常の幸せを、一つ一つ大切にしていきたいと思います。
幸多き一年になりますよう、お祈り申し上げます。
三位 まどか(職位 皆伝)
「 NEWDAYS 」
花形 自由花
花材 ピンポンマム・マム・スプレーマム
私の推しは、ベーシストの須藤優さんです。
「NEWDAYS 」とは、須藤優さんを知ったきっかけの曲です。
「NEWDAYS 」はシュローダーヘッズこと渡辺シュンスケさんの曲です。
作品は、シュローダーヘッズさんが毎年?年始に行なっているライブ『シンシュンシュンチャンショー』の装飾という設定で作りました。
和の花嫁さんが持つことが多い、ボールブーケのような印象で、おめでたい新春の雰囲気が出るよう仕上げました。
最適なしつらえを選んでいく作業は楽しかったです。
今回、森先生に言われ、その日の1番に撮影を終えることができました。 練習のペースで、本番でも臆することなく出来たのは、良かった点です。 ありがとうございました。