森 由華(職位 総華督)

「 曙色 」

彩雲へ 翔けのぼるかな
あらたまの
花たずさえて 曙のとき

花形 立花新風体
花材名 ストレリチア、枝垂柳、椿、南天、白髪松、梅、霞草、杜松

令和六年辰年
皆様のご健康と ご多幸を
心より 祈念いたします
本年もご一緒に 宜しくお願い申し上げます

「 天藍 てんらん

花形 立て花
花材 蘭、霞草、クロトン、ヘリコニア、ユーカリ、梅擬、キョウチクトウ

日本最古の花伝書と言われる「花王以来の花伝書」に描かれる立て花は、最近とみに人気があり、花器も増えてきました。その中から特別に美しい藍色、天藍を使った花器に初春への思いを立てました。
凛とした空気、澄み渡る冬空の色。気持ち晴れやかに、新しい年を迎えられますように。
天藍は私たちの希望の色、でもあります。

牧田 恵子(職位 華督)

「 青翠 」

花形 立花正風体
花材 木瓜、アイリス、椿、白髪松、ひのき、シャガ、小菊

森先生、皆さま 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
【青翠】という美しい響きの花器に心惹かれて立調しました。
青翠とは、青々した草木や山、青緑の色を表す言葉になっています。
篆刻が趣味のため、普段は白と黒と朱の世界で過ごしています。
今年もいけばなを通して四季の移ろいのなかの草木の多彩な色合から元気をもらって過ごせますように。

薙野 直子(職位 正教授一級)

「 謹賀新年2024 」

花形 立花新風体
花材 薔薇、赤目柳、千両、かすみ草、セローム、沖縄シャガ 他

紅白の薔薇を新年に贈ります。
真紅の輝きが放つ エネルギー、強さ、情熱 を受けとって
新たな年を乗りきるパワーとなりますように。
本年もよろしくお願いいたします。

村田 康子(職位 正教授一級)

「 Iridescence 」

花形 自由花
花材 バラ、アジサイ、レッドウィロー 他

虹色の輝きに 心を躍らせて
新たな夢へと 舞い上がる 
よい一年になりますように

太田 由佳利(職位 正教授二級)

「 行雲流星 」

花形 立て花
花材 松、蘭、梅、水仙、寒菊、せきしょう

 池坊いけばなには多様の花形がありますが、その形が出来る以前より特に決まり事をもたず花を立てて楽しむことから始まったのが『立て花』です。
 自然に、伸びやかに、シンプルに、新年の始まりに初心を想い、いけばなを通じてどんな出会いや学びがあるのだろうと夢を抱く。
 作品タイトルは造語ですが、撮影していただいた写真を受け取った時に思い浮かんだ言葉を素直に表現しました。
 今年もまた皆さまと一緒にいけばなの楽しいを分かち合っていければと思います。

藤井 美佳(職位 正教授三級)

「 光彩の舞 」

花形 自由花
花材 リューココリネ、ガーベラ 、オンシジウム 、カーネーション、スチルグラス

物の色を見るために必要不可欠な光。
私たちは光があって初めて色も、影も、認識することができます。
『心の色夢の色』のテーマから、色の全ての根源である光を意識した透明感のある作品を生けたい、というイメージが最初に浮かびました。
池坊とも所縁のある六角形を光に見立て、アルコールインクアートのアクリルパネルで光が舞い、耀きが広がるイメージを表現しています。
2024年が光輝く、広がりのある1年となりますよう祈念いたします。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

宮谷 愛惠職位 正教授三級)

「 吉祥 」

花形 生花新風体
花材 木瓜、沖縄シャガ、バラ

陽光にきらめく木瓜の美しさと沖縄シャガ、色と風が吹き抜けるのを感じました。
白の真っさらな状態は、始まりや出発といったスタートを感じさせる色。   
これから始まる新しい年が素晴らしい一年となることを夢見て。

高槻 亮輔職位 准教授一級)

「 令和六年の暁 」

花形 生花正風体
花材 木瓜

 コロナ禍が落ち着いて、いけばなのお稽古の再開ができたのが令和五年でした。
 日本は平静を取り戻したように思えますが、世界情勢は決して安定していません。
 ウクライナでも、ガザ地区でも、戦争状態が継続してしまっています。
 木瓜の花の色に明るい兆しを感じ取り、平和への願いを込めて生けました。
 花の力で令和六年は世界の平静を取り戻すことができればと願っています。

桃川 麗香(職位 准教授一級)

「 みなみ風 」

花形 自由花
花材 ウラジロ、ミニカトレア、猫柳、南天、オンシジューム

新春のお慶びを申し上げます。
今回のエキシビションテーマ「心の色 夢の色」を聞いたとき、真っ先に思い浮かんだのは、大好きな南国リゾートの風景でした。
慌ただしく過ぎてゆく日々の中で、いつかまた、南国でゆっくり休暇を過ごしてみたいなと夢見ています。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

村山 ゆう子(職位 准教授一級)

「 柔らかい色 」

花形 自由花
花材 ラナンキュラス、スイートピー、ブルーレースフラワー、ライムポトス、ミスカンサス、ベアグラス

新しい年の始まりと共に、いけばなの上達を目指す気持ちを新たにしています。
迷ったり、立ち止まったり、堂々巡りをしたり、寄り道をしたり。思いがけないところや畑違いのところに前へ進むヒントがあるかもしれ
ません。
躓きそうになった時も、ふわっと柔らかい色に心ほぐされ励まされながら一歩一歩進んでいけたら。心にいつも持っておきたい色は朱鷺色
です。
皆様にとって飛躍の年になりますように。

久末 香奈里(職位 准教授二級)

「 2024幕開け 」

花形 生花新風体
花材 南天、バラ、沖縄シャガ

新年あけましておめでとうございます。
昨年はお稽古だけでなく、巡回講座のアシスタント、アドバンスクラス受講、誌上花展、イベントの運営など、色々な機会に関わらせてい
ただき、様々な経験と共に多くの学びを得る事ができました。
先生およびご一緒させていただいた皆様に感謝いたします。

1つの芽から伸び、様々な、そして彩り溢れるような未来を願いいけました。
引き続き楽しくいけばなができますように。
また一期一会を大切にしたいと思います。

森先生、皆様、本年もよろしくお願いいたします。

藤井 崇之(職位 脇教授一級)

「 瑠璃色の地球 」

花形 生花新風体
花材 南天、枝垂れ柳、デンファレ

「心の色、夢の色」これが今年のエキシビジョンのテーマである。心の中、意識の中に描かれる心象風景を現す色といって良い。年を跨い
でも依然として続くロシアによるウクライナ侵攻、ハマスとイスラエルの衝突、米中対立等、世界がこぞって自己主張を続け、歴史が生み
出したひずみを感じ、なんとなく窮屈な世界に生きている。自己主張を続けるのではなく「利他の心」を持ち、「瑠璃色の地球」をそのま
まの姿で残していきたい。そういった想いを胸に、難を転じる南天、流れに逆らわず従順でありながらも自由に躍動する枝垂れ柳、思いや
りの花言葉を持つデンファレを主・用・あしらいに用い、生花新風体に仕上げた。

石黒 光(職位 脇教授一級)

「 薄明一輪 」

花形 生花新風体
花材 椿、赤目柳、霞草

初夢を表現する「心の色夢の色」というテーマから、背景を紫にすることとしました。洋の東西によらず高貴とされ、夜明けの空に繋がる
ゆえです。花器は薄緑、テーブルは銀色で、赤目柳と霞草の柔らかい紅白と相まってコントラストは抑え気味になり、夢現の心地となりま
すが、小さめの赤い椿は際立ちます。左上方に向かう細めの全体フォルムと開ききる前の椿は、初夢に相応しく運気の上昇とこれからの発
展を示唆するものになりました。

氏原 奈穂(職位 脇教授一級)

「 秘密の花園 」

花形 自由花
花材 ガーベラ、カスミソウ、スターチス、マルバユーカリ、ミサカンサス

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年のインターネットエキシビションのテーマは「心の色 夢の色」でした。最初にこのテーマでパッと思いついたのはピンク。もう洋服や身の回りのものでピンクを使うことは少なくなってきたけれど、私にとって幸せを感じる色はピンクなのです。そこで思い切ってピンクを主役に甘い雰囲気のいけばなにしてみました。皆さんにも、このいけばなで少しでも楽しい気持ち、幸せな気持ちになってくれたら嬉しいです。

伊藤 浩(職位 脇教授一級)

「 彩雲 」

花形 自由花
花材 サザンカ 南天 カスミソウ オブリザダム ミスカンサス

あけましておめでとうございます。
タイトルの「彩雲」とは自然現象で、太陽の光で上空の比較的薄い雲がその縁に沿うように赤、黄、緑などの色に分かれて見える現象のこ
とです。
私自身は「彩雲」を見たことがないのですが、よく見られる現象のようです。
「彩雲」を見ると、幸運が訪れる兆しと言われていること、雲の緑色の流れが龍(龍神)に見えるとのことでとても縁起がよいそうです。
今回は「彩雲」に想いを馳せて、白い花器やカスミソウを雲に見立て、花や葉で色々な彩を表現してみました。
皆さんには、私の「彩雲」を見て頂き、幸運をが訪れることを願います。でも、たまには空を眺めて本当の「彩雲」を探して見てください。

大西 梨沙(職位 脇教授二級)

「 静かな幸せ 」

花形 生花新風体
花材 白玉椿、千両、沖縄シャガ

明けましておめでとうございます。
日常を大切に、謙虚な気持ちを忘れず、ささやかな幸せを感じられる一年を過ごしたい、という気持ちでいけました。
赤、白、緑、とシンプルな色使いの作品にしたのは、複雑な時こそシンプルに考え、行動する、と目指している姿を表現しました。
皆様が、日常で小さな幸せを感じる機会が増えますよう、お祈り申し上げます。

江澤 智子(職位 脇教授三級)

「 明日へ 」

花形 生花新風体
花材 ミニ胡蝶蘭、カークリコ、沖縄シャガ

あけましておめでとうございます。
今回のテーマが心の色夢の色と聞いたとき、迷いなく紫色!と子どもの頃からずっと変わらず一番好きな色をカラーテーマにしました。特に赤紫系統の明るく凛としている色に惹きこまれてしまうのは、自分もこういうような人でありたいと思っているところがあるのかもしれません。カークリコと沖縄シャガで表した伸びやかさと軽やかさも合わさった、明るくしなやかな未来に続いていくこと、これが私の初夢です。

渡邊 由香利(職位 脇教授三級)

「 辰年 2024 」

花形 自由花
花材 五葉松、白髪松、南天の実、胡蝶蘭、オンシジューム

心の色 花の色
2024年、辰年の幕開けにふさわしい上昇する縁起の良い龍をテーマとして制作に挑みました。
コロナ禍で行動を制限されて、思うように活動できなかった日々も徐々に緩和され、明るく活発な幸せな年になる様、願いを込めました。
おめでたい紅白には南天の実の紅と胡蝶蘭の白、新年花にはなくてはならない松は五葉松の緑、黄色と緑の白髪松を用い、より華やかにする為、黄色のオンシジュウムをアクセントにしました。
U字花器には金色と緑色の三つ編み水引を巻き、昇り龍のイメージを表現しました。
心の色を花材、花器を使って表現できるいけばなは、本当に素敵だと思います。
初挑戦で緊張の連続でしたが、皆様のおかげでインターネットエキシビジョンに参加できましたことを心より御礼申し上げます。

三位 まどか(職位 皆伝)

「 今の気分を 」

花形 自由花
花材 青いコチョウラン、コリウスの仲間、アンスリウム、マツバラン、ランタナ、ハボタン(葉)

ikebanaで今をうつす作業は、浄化作用があるから、好きです。
この世界には、どこかテンションの上がらないブルーな気分で、お正月を迎えている人がいるに違いない。
そう考えて、ブルーをテーマに致しました。
2度のリハーサルでは、正月花も使ったのですが、撮影本番では、ブルーの花を主役にする気持ちが固まったので、あえてメジャーな正月
らしい花材は使いませんでした。
金継ぎの花器は、自分で直しました。
生まれ変わってまた生きる、傷を癒して…。
持続可能な(永遠に見続けられる)、甘い平和な世界を心に持ち続けること、それが私の夢です。
今は、それが少しブルーに見えるけど、寒さがあるから、後に来る暖かさがありがたいものになるのだと、信じています。
今しかできない花を、今年もよろしくお願い致します。