耳でいける花
「素馨(ソケイ)のケイの字は難しい方の、声がつくカオリね」
教室の後ろの壁に向かっていけていると、オンラインレッスンで花材について説明されている森先生の声が聞こえてきました。
振り返って見れば他にも、紫陽花、芍薬、菖蒲など、早くも初夏を感じさせる彩り。はさみを入れる音が静かに響きます。
今日は立花正風体・木草挿し交ぜのお稽古を。各役枝についてその時々教えていただいたことが耳元で蘇り、これから取り組む応用編に向けて基本の再確認ができました。
調べたところ、馨の文字の中の「声」を含む上部は、音が遠くまで届くカン高い音の出る楽器を表し、かおりが遠くまでただよう様を重ねているとのこと。
楽器の音色と花の馨のように、私のいけばなの世界もまた少し広がりました。
さて、先日のブログでもご案内がありましたが、オンライン東京花展2021が開催されます!
皆様の思いをのせたいけばなを遠くまで馨らせる、よい機会となりますように。
はななす*
(出典:新選漢和辞典/小学館)