理想に近づくために

母の日が近いということで、森先生がカーネーション立花ビギナーズの花材として選んでくださいました。

いけ込みに先立っての講義の際、カリキュラム2に掲載されているカーネーションの立花の教材写真が、

森先生の師匠である森部先生によって、いけられたものであると知りました。

何かしらの縁を感じつつ、届いたばかりの花材を開くと、教本から飛び出してきたかのような最高の状態のものばかりでした。

見本の写真のようにいければ、「そこ」にある程度近づけるはずと思い、心躍らせて手を動かし始めました。

しかし、写真はあくまで平面の世界。

二次元の情報を頼りに空間を創造する必要があることにすぐ気がつきました。

教本からその空間を読み解き、目の前の花材をイメージに近づけるための手作業をひたすら続けました。

気が付けば、講義の時間を超えてしまい、心は焦りだけが募りました。

なんとか陰陽留の段階まで進んだところで、集中力が切れてしまいましたが、

🟩🟥
花形 立花正風体 立花ビギナーズ②
花材 カーネーション、シマハラン、リア
トリス、オクロレウカ、メリー、ゴット、ウーリーブッシュ

森先生の助けを借りて、どうにか完成させることができました。

今回のお稽古前には、「母に贈るお花をいけよう」と意気込んで家を出ましたが、

最後にはその心をどこかに置いてきてしまったように作業のみに捉われてしまいました。

次回こそ、技術と心、そして美のバランスが少しでも理想に近づくよう、お稽古に励みたいと思いました。

宮師

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