いけばなの面白さ

この日のお稽古は、先生が親指でニューサイランの葉をスーっと裂く様子を見せて下さることから始まりました。 ニューサイランの葉を裂いて自由花を完成させることがミッションです。

花器は、デルフィニウムの清涼感のある青色に合わせて水色の入ったものを選びました。
ニューサイランは、細長く裂くことで軽やかになり空間的な量も増え、様々なループを作っていくことでどんどん主役になっていきました。
主役のニューサイランの陰に、そっと2本の日本ダリアを入れ、青いデルフィニウムを足元に添えました。
先生のご指導で、デルフィニウムの本数を控えめにすることで、すっきりとした仕上がりになりました。

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花形 自由花
花材 ニューサイラン、日本ダリア、デルフィニウム、ゴッドセフィアナ

「これで完成」と思いきや、先生が先端と根本に2枚ずつだけ葉を残した1本のゴッドセフィアナダリアの上にかざすように挿して下さいました。
先端で2枚の葉をピンと広げて伸びているこの一本が加わることで、作品全体の表情が、生き生きとした愛らしいものに一変したように感じました。

ニューサイランをどんどん裂いていく過程も楽しかったですが、この日一番魅せられたのは、先生のこの1本のゴッドだったかもしれません。

いけばなの面白さをまたひとつ学ばせていただきました。有難うございます。

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