月刊華道 「師から弟子へつながる花の道」に寄せる

月刊華道10月号「師から弟子へーつながる花の道」コーナーにご注目ください。我らが麻布橘会支所森由華先生が、

・いけばな指導で心掛けていること
・師から学んだことで心に残っていること
・弟子に伝えていきたいこと

について、ご教示くださっています。

2019年の東京花展に出瓶された立花新風体「舞姫」の作品写真も掲載されていて、華やかさとしなやかさを兼ね備え、伝統と革新も表現されているように感じました。

続くページには、
藪野直子さん生花新風体(2020年社中オンライン花展)
永田暁彦さん生花正風体(2016年旧七夕会花展)
土合朋宏さん自由花(2021年社中オンライン花展)
・ボクの立花砂之物(2020年旧七夕会)

の作品写真と、社中の皆さまとの懐かしの
「2020年 GINZA SIXでの麻布橘会新年会の集合写真」
が掲載されています。

コロナ禍では、このときのような会の開催は困難ではありますが、
この写真に映しだされている雰囲気こそは麻布橘会を特徴づけるもので、
そこには多様性と個性を尊重することで新たな価値を産み出し、
伝統を大切にしつつも進取の気性で新たな取組にも挑戦する気概が
溢れ出ているのではないかと思います。

◉高槻亮輔氏 掲載作品

砂之物 2020年 旧七夕会出瓶作品


令和二年度の巡回講座はリアル開催が困難であったことから、
今年になってからオンライン動画の収録がされて、期間限定で配信されました。
池坊専永宗匠のお言葉「師から弟子へ」という今回のテーマに関係することが
語られておりましたので、この場を借りて紹介させて頂きます:

『私たちには師がいます。
その師、さらにはその師・・・と、思いを巡らせれば、
辿りつく師とは「花」ではないでしょうか。
だまって咲く花は、ひたむきに生きる姿、他と共存する姿、
幾度も巡る命を通して教えを伝えています。
そして、その教えを受け取るのは、耳よりも目、
目よりも心ではないでしょうか。
だからこそ、より多くの教えを受け取れるよう、

池坊は技術と同じく豊かな心も育むことを大切にしているのです。
人ひとりが学べることはささやかかも知れません。
しかし、幸いにして、私たちには、幾世代もの先師たちの言葉があり、
隣を見れば多くの友がいます。
この絆をもって互いに学びを深めて頂きたいと思います』

麻布橘会もグループから支所となり、社中の数も増えて参りました。
ボクも御縁あって、今年から華道を教えるようになりましたが、
毎回、自らお稽古する時とは違う新たな発見と学びがあります。
今後も各々のペースで日々精進して、
なお一層、互いに学びを深めていきたいと決意を新たに致しました。

高槻亮輔