先斗町華藝倶楽部 結成 ( 前編 )
この度、私達池坊麻布橘会グループの特別会員である高槻亮輔さんが、京都で素晴らしい御縁を戴き、いけばな体験を実施いたしました。
その様子は、先週末12日に華道家元池坊の公式ホームページにもご紹介をいただいています。池坊本部皆様のご協力がなければ実現し得なかった貴重な機会に、厚く御礼を申し上げますす。有難うございました。
当日の様子を高槻さんよりご報告いたします。
森由華
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9月4日に、京都五花街のひとつである先斗町の芸妓さんや舞妓さんに池坊の華道を教授する機会を得ました。
芸妓さんや舞妓さんは、お師匠さんの指導の元、日々さまざまな芸事の鍛錬に励んでいます。
舞踊、三味線、囃子、唄などの芸事に精進するほか、茶道、書道、華道なども教養として身につけます。
歌舞練場での舞踊公演時などに設けられる茶席では、芸妓さんや舞妓さんが点前でお客さまをおもてなしするのですが、茶道は、花街では礼儀作法の基本とされています。
そして、お茶屋さんの玄関や宴席の床の間には、四季折々の花が生けられていますが、芸妓さんや舞妓さん自身がいけるのではないため、お師匠さんについて体系的に学ぶようにはなっていないようです。
新型コロナ禍で平時よりも時間に融通がきくこともあって、逆に良い機会になるから、
いけばなを体系的に身につけたいという芸妓さんや舞妓さんたちが先斗町華藝倶楽部を結成しました。
御家元のお膝元であり、まさかの大役と思いましたが、御縁ありとしか言いようのない展開でお引き受けさせて頂きました。
当日は、池坊本部の皆さまにサポートを頂きまして、
1.田中総務部長による六角堂と家元道場のご案内
2.家元道場での池坊雅史事務総長ご挨拶
3.学芸員資格をお持ちの細川さんによるいけばな資料館ご案内
4.本部1階「ラウンジ235」での細川さんによるいけばな講義
5.本部1階「ラウンジ235」でのいけなば体験
という構成で、全体で約3時間ご一緒させて頂きました。
池坊雅史事務総長からは「道場席が神聖な場所であること」や、
「茶道、書道、香道、華道など伝統の生活文化のなかで華道だけがいのちを扱うものであり、それがゆえにいのちの輝きを感じとるものになっている」
という印象的なお話を頂戴しました。
いけばな資料館では、立て花から立花の成立、さらに生花が成立していく歴史的な過程を、
重要文化財も含む貴重な資料を見ながら、細川さんにとてもわかりやすくご説明を頂き、
ラウンジ235では「『池坊専応口伝』からみる華道文化」と題する講義をして頂きました。
ラウンジ235は天井が高く、大きなガラスから自然光が降り注ぐ空間で、
三密を避けることができるばかりか、大変に贅沢な空間で創作意欲が掻き立てられる思いでした。
高槻亮輔
( この続きは 16日アップの後編をお楽しみに! )