MORIYUKAstyle-池坊 第7回

五月から始まりました 新カテゴリ
  MORIYUKAstyle-池坊
私が過去の花展やイベントで発表したいけばな作品について、その当時の制作過程や作品に対する思いを知っていただき、 皆さんが自身での作品制作をする際のヒントになればと願います。
自分だけで楽しむいけばなとは違い、人に見ていただく発表の場合、喜びの前にたくさんの悩みや不安がついてきます。
楽しく悩みましょう! それがいけばなの醍醐味です。

七回目にご紹介するのは 
2015年10月 池坊東京会館 一階エントランスホールで開催されたジャズライブコンサートに花を添える自由花 「 cosmos  風に搖れる乙女達  」です

前年のコラボレーションイベント「White  Love」でご一緒させていただいたジャズピアニスト  永田ジョージさんのご依頼でした

日本人の枠にはまらないpassion  と impressionな世界を持つ ジョージさんに相応しい 「今 この瞬間」だけに 儚くも魅力溢れる秋の花 といえば コスモスしかありません

しかし コスモスは茎も細く 切り花にすると保ちにくい花生け込みは昼間のリハーサル前しかなく 夜本番まで保つのかどうか…  

いつもながら綱渡りをする心地 先ずはピンクのコスモス200本と 風の動きをイメージした枝垂桑を発注

当日生け込みは アシストしてくれた豊田さんとひたすら水揚げとワイヤリング テーピング ワイヤリング

儚げな秋風の裏には 見えないテクニックが盛り沢山でした

昼間の顔

夜の顔

風に搖れるコスモスの表情が 昼と夜では全く違って見えた花がステージにあるといいですね とスタッフの方が仰ってくださいました 

一輪一輪の花が 会場の皆さんと一緒になってピアノとヴォーカルのスウィングも 軽やかに響いたことでしょう

このようなコラボレーションは 依頼主あっての作品ですからイベントの趣旨や 会場 季節 などを優先させてその中で最大限 何が出来るかを考えることが重要です

制約を逆手にとって チャレンジしてみるのはいけばなの新たな可能性を引き出せる チャンスでもあります

コスモスの魅力とあやうさ 今でもこの季節になると思い出します
あの時 ジョージさんがいつも あたたかく握手してくださるのに照れてしまって きちんと握手を返せなかった私でも 花では お返ししていたのですよ 素敵な出会いを 有難うございました
では 次回に繋げていきましょう!!
9月15日  自由花を予定しています

森由華

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